240129 - 0204

1/29 月
昨晩帰宅してから体調が悪く、起きても調子がよくなかった。食欲がなく、吐き気がする。ただ昨晩もあまり食べていなかったのでとりあえず何か腹に入れなければとバナナとヨーグルトを食べる。体重を測ったら減っていたが、体脂肪が増えていて悲しくなる。まず体調の悪さが先にあってそれから気持ち、身体がつられているのかわからないが、メンタルがよくない。メンタルがよくないと余計に身体が重くなってうまく動けない。

 

1/30 火
アンジェラ・チェン『ACE アセクシュアルから見たセックスと社会のこと』を読み終える。昨日より体調はいいけど、気持ちが落ち込んでいる。恋人のことを思った。恋人はあんなにも素敵なひとなのに、わたしなんかが恋人で、わたしみたいなひとと付き合って、なんだかかわいそうだと思った。そういうふうにして自分を傷つけるのももうやめたい。ベッドに入ったらどうしようもないさみしさと悲しさがやってきて、前に不安になったときに恋人にハグしてもらったことを思い出したら涙が出てきた。

 

1/31 水
31日の日記だが、今は2月2日だ。いつも空き時間に何か考えたことがあったらメモをするような感じで日記を書いているが、この日のメモを誤って消してしまった。何があったか振り返りたいのに本当に何も覚えていないので、日記をつけないと自分は本当にあらゆることを忘れてしまうのだと改めて思った。

 

2/1 木
相変わらずログインできないまま始業したが、なんとかなった。機械まわりのトラブルがよく起こっている。マーシャルのBluetoothスピーカーはしょっちゅうiphoneと途切れては繋がりまた途切れるを繰り返し、Illustratorのデータはうまく開けず、PhotoshopExcelのデータを開けばフリーズし、会社のPCは何もかも重すぎる。こうしたときに感じるほんの小さないらだちが積み重なって、自分の調子のよくない時期に重く重くのしかかってくる。夜はケリー・ライカート『ショーイング・アップ』を見るもなんとなく体調が悪くなったのを感じて途中で停止して、眠った。

 

2/2 金
鼻筋と輪郭の整形をして病院で支払いをしようとするも500万くらいかかることになり、お金が足りなくなって両親に援助を頼む夢を見た。鼻筋も輪郭も昔から気になっていたパーツではあったのでこうやって夢に出てくるとなんだか無駄に意識を向けてしまう……
金曜の夜に恋人と会う約束をしていたが、数日前に体調がよくないので様子を見る、と連絡が入っていた。金土とも一緒に過ごす予定だった。本人が難しそうだったらわたしは『ストップ・メイキング・センス』でも見に行こうかなと仮の過ごし方を考えていたら、全快ではないが会えると連絡がきた。その連絡が来たときに自分でもあきれるくらいのうれしさを感じ、自分を幸せバカだと思った。
仕事を終え、準備をして出かけようと思ったところで、微熱があるから今日はむずかしい、とリスケになった。そのままバッグを置き、アウターを脱ぎ、今日はメイクよく盛れたのにな、こんなに盛れた顔を見れない恋人、かわいそうだなあとばかげたことを考えた。さっき連絡が来たときにあきれるくらいのうれしさを感じた落差で悲しくなりそうだと思ったが、特にそんなことなかった。明日の予定が空いたのでアップリンクで『ストップ・メイキング・センス』を見ようと母を誘い、快諾されたので予約をする。uberで頼んだインドカレーをたらふく食べたあと、チョン・ガヨン『恋愛の抜けたロマンス』を見た。

 

2/3 土
昼過ぎに吉祥寺に。陽の光の強さに目を細める。百年を覗いたあと、シティベーカリーで時間を潰しつつ読書でもしようと思ったがけっきょくスマホをいじっていたら時間が過ぎてしまった。ちょっと後悔。母とアップリンクで待ち合わせて『ストップ・メイキング・センス』を見た。

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世の中の相当数あるアーティストの中でトーキング・ヘッズはかなり上位に入るくらい好きではあるが、『ストップ・メイキング・センス』はこれまでタイミングを逃し続けてなんだかんだ見たことがなかった。そういえばこうしたコンサート映画的な作品を映画館で見たのも初めて。
ステージ上のメンバーも観客も、全員がものすごく「音楽」していた。バンドメンバーもサポートメンバーも、最初は座っていたが徐々に立ち始めて踊る観客も自分が思うがままのような動きをし、全員が全身で音楽を受けとってアーティスト側はふたたび音楽を生み出しながら楽しんでいる中でただひとり、フロントマンのデヴィッド・バーンだけがどこかぎこちなかった。ステージ上でのその感じは本人の意図した動作なのだろうけど、そういえばトーキング・ヘッズの音楽は高度に洗練されているのにどこかぎこちなさや心地の悪さがあって、わたしはそのバランス感覚がすごく好きだったんだった。
"STOP MAKING SENSE(意味づけをやめろ)"と名付けられた映画にこういった感想を抱くのはかなりナンセンスかもしれないが… 昨今は社会そのものが社会に生きている人の言葉や態度のひとつひとつに意味や意義を求めている風潮を感じて息苦しい感覚がある(それはコスパやタイパのような概念に対して感じる疲弊感に似ている)が、『ストップ・メイキング・センス』では目の前で展開される物事に対して何か考えたり意味を求める前にただただ身を委ねて躍動することの愉しさが炸裂していた。
没入しすぎて一曲一曲が終わったあと大きな歓声を上げそうになりかけたが、映画館の観客みな黙っていたので、そのたびに堪える。映画だけどやっぱりスタンディングで踊りながら見たくなる。一緒に見た母親は多感な時期にトーキング・ヘッズを聴いていてもおかしくないくらいの世代で、名前だけはなんとなく知っていたらしいが楽しんでくれたようでよかった。
帰り道からなんとなく調子がよくない。少しだけ吐き気がする。鼻水も突然出てきたし風邪なのだろうか。

 

2/4 日
交通事故で亡くなった犬の誕生日。いまだに思い出すたびにどうしようもなく悲しくなる日。仕事のない休日に限って異常に早く起きてしまうことが多く、今日は4時に目覚めてうまく二度寝ができなかった。
オタクの友だち3人と高田馬場で待ち合わせて、カフェに行く。そのあと新大久保でソルロンタンを食べたあとで渋谷に出る。年末くらいからなんとなくアイドルのオタクとしての自我が薄らいでいるが、友だちに会ってアイドルの話をするとぜんぜん好きだなと思える。わたしが「女性アイドルを見ると自分のルッキズムが刺激されるのですごくしんどくなる」と言うと自分に厳しすぎるよ!と言われる。そうなんだろうか。友だちにひとりと一緒に秋の文フリに出るかもしれないような話になる。ひとりで何かやると怠惰のくせが出てけっきょく何もできずなんだかんだ自分は人と一緒にやるのが向いていると最近思ったので、それですごくやる気が出てきた。
ZINEはとりあえずあと最低ひとつ仕上げれば原稿は完成で、中身の順番や流れ的にもこれ以上良いものはないだろうといった具合だ。これで製本作業を始めたいところだが、秋の文フリに出すとしたら間が空いてしまうのであと一冊くらい新たに作った方がいいのかもしれない。

今週の一曲/NewDad "Sickly Sweet"