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12/25 月
肌荒れがましになったと思ったがふたたび憎たらしいぶつぶつがたくさんできた。一年近くこんな状態なので、いまの皮膚科に通い続けてもなんだか意味がないような気がしてきている。
昼休みと仕事終わりに40分くらい歩くことが日課になりつつある。特に暗い時間に音楽を聴きながらひたすら歩いていると、頭がクリアになっていく感覚がある。あと最近ブログの名前を変えたくて仕方がない。なんでこの名前にしたのかいまいちよく思い出せない。

12/26 火
この一年あっという間だったのに年末の感じが本当にせず、なんだか置いていかれている気がする。中学生のときからフィルムカメラが好きだったけれど最近フィルム代が高すぎるしもっと気軽に撮りたいので、いっそ新しくデジタルカメラを買おうかと思いはじめてきた。候補に上がっているのはリコーのGRⅢだが、やっぱり自分にとってはかなり高いのですぐには買えないな。
散歩中にSilica Gelの新しいアルバム(”POWER ANDRE 99”)出たんだ、程度の思いで再生したらとびっきりよくって、バンドが奏でる宇宙にぽんと放り込まれたような気分になった。年末にこんなにスケールの大きなアルバムをリリースするところだったり、2023年に長尺のギターソロを入れてしまうような姿勢など、本当にかっこいいバンドだ。

12/27 水
朝早く目が覚めたので散歩した。冬の朝の清澄な空気とまろやかな日差しが気持ちいい。
元々はモード系の服が好きだったがここ数年はストリートな感じが気分で、基本的にオーバーサイズのスウェットに太めのパンツのような服装をしている。しかしなぜだか突然、ほんとうにいきなり、ロマンチックな服が着たくてたまらない衝動に駆られている。そんなロマンチックなファッションアイコンといえばいつだってクロエ・セヴェニー。50歳近くなってもフリルやレースを身につけているさまはもはや反骨精神が力強く脈打つパンクだ。まあとにかくそんな服装をしたい気分ではあるのだが、わたしのクローゼットには何ひとつない。アイテムを買いたいものの何を買えばいいのかよくわからない状態になっている。
夜は恋人と吉祥寺で台湾まぜそばと小籠包を食べる。配偶者のことをパートナーと呼ぶ人がここ数年ですごく増えたよね、という話から結婚式のよく考えたらおかしいのではないかというところを挙げまくり(新婦が父親に連れられて名残惜しそうに入場して新郎の元に向かうのがが新婦をモノ扱いしているようにしか見えないなど)、多様性だかなんだか言われているけれどなんだかんだ世間のほとんどがその規範的なウェディングにあこがれ、そこで行われる数々の行為に対して何の疑問も持っていないのだろう、みたいな話をした。わたしの恋人は結婚願望がない。わたしもないはずだった。でも、わたしは恋人と出会ってから生まれてはじめて、恋人と結婚をしたい感情が少しずつ湧いている。でもなんで恋人関係ではなく「結婚」の形式なんだろうとも思う、みたいなことを言った。
そのあとどういった会話の流れだったか忘れたけど、恋人は脳裏にうっすらとワーキングホリデーの存在があると言った。どこで何をするかはまだ決めておらずまったく具体的ではないらしいが、わたしは結婚したい感情が人生ではじめて芽生えているときに恋人はワーキングホリデーのことが脳裏にあり、恋人がワーキングホリデーについて考えているのは本人の自由なので全然いいんだけど、なんだかふたりの考えていることの距離感になんだか最近の自分があまりにも浮かれた馬鹿であることに気づかされたような気持ちになった。

12/28 木
気持ちがすっきりしないまま一日を過ごす。昼休みに図書館に本を受け取りに行き、ついでに本屋に寄ったら前から読みたかった坂口恭平『躁鬱大学』マッカラーズ『心は孤独な狩人』の文庫本を見つけて購入。マッカラーズは村上春樹訳だ。村上春樹が以前に訳した『結婚式のメンバー』がわたしの人生の本と呼びたくなるくらいよかったが、別の翻訳者が訳した他の作品は文章がすっきりと頭に入ってくる感じがしなかったから、翻訳にも合う・合わないがあるんだなとそのときに思ったんだった。年末年始は本をたくさん読むつもり。

 

12/29 金
午前で仕事上がっていいよと言われたので昼過ぎにささっと退勤。渋谷まで出て、スクランブルスクエアで親戚に渡すお土産、bonjour recordでIDEAのキャップを買う。キャップはチャコールグレーで、”All England Techno Club”と白い刺繍がされている。ル・シネマに移動し、一ヶ月ぶりに『ゴーストワールド』を見る。
f:id:karirirrr:20231229233852j:image映画館では2回目だ。前に見たときは「ふたりやシーモアの行動のひとつひとつが遠く感じられたのでなんだか久しぶりに会ったもののどこかぎこちなくなった友だちみたいに思えた」とブログに記録してあったが、なんだか今回はイーニドの気持ちにどっぷりと浸るように見てしまった。あんなにも仲がよかったのに徐々に距離が広がっていく友だち、どうなるかわからない将来、どうしたって自分と合わないものだらけの世界、少しずつ疎外を感じていく彼女の佇まいに胸が締めつけられるような思いになった。なんとなくいらいらしながらも確固たる自分を保つことがうまくできないイーニドに自分を重ねてしまう。大人と呼ばれる年齢になってもわたしはイーニドみたいだった14歳のままなんだなと思い、せつないような悲しいような気持ちになった。入場するときにステッカーをもらったのでスマホに挟む。わたしのベストワン映画はカラックス『ポンヌフの恋人』と思っていたけれど、今回見て『ゴーストワールド』と入れ替わったかもしれない。

12/30 土
朝と昼の散歩が日課になっている。今日はスーツケースを引いて駅に向かう人をたくさん見た。家の掃除を簡単にして、カシュニッツ『その昔、N市では』を読み終える。日常に潜む不安や恐怖が少しずつ白日のもとに晒されていくような味わい深さで、すごく好み。『ゴーストワールド』のB2ポスターの予約が今日までにことを思い出し、日付が変わるころに滑り込みで予約をする。

12/31 日
たしか雨の予報だったはずだけど、目が覚めたら窓から朝の光がぽろぽろとこぼれ落ちていた。それだけで何か満たされた気持ちになる。昼過ぎに出かける。フレッシュネスバーガーで読書したあとで、ネイルサロンでオフしてもらう。まだ一ヶ月も経っていないんです、と言うとネイリストさんに驚かれた。わたしの爪は伸びるのが速すぎるらしい。ジェルを取ってもらって。むきだしになった爪を見る。どうしても頼りない感じがする。街は忙しなく浮かれているがわたしはまったく年末という気がしない。一年のことをまとめたいのにその作業が全然うまくいかない。紅白はSEVENTEENだけ見て(本当にきれいだった!)布団にくるまりながらヘレン・オイェイェミの『あなたのものじゃないものは、あなたのものじゃない』を読んで、日付けが変わる前に眠った。


今週の一曲/Silica Gel "Tik Tak Tok (feat. So!YoON!)"