240624 - 240630

06/24 月
外は32度まで上がったと聞き、ため息をつきかける。いつからかわたしにとっての夏のイメージはきらめきよりも路上に落ちた虫の死骸が太陽にぎらぎらと照らされる、そんな季節になっていった。今日は仕事でやたらと疲れ、いらいらした日だった。

夏の日に路傍で絶える昆虫の背に青春が映っては消えて

 

06/25 火
今日のジョギングではいつもより長い距離を疲れず走れて嬉しかった。仕事は大変だったけど、明日、明後日は有給を取っているのでなんとかやる。

猫を抱きしめながら私は私という砂の器を抱きしめる

 

06/26 水
昼間にラスト・ディナー・パーティの当落があり、落選していた。大人しく二次先行を申し込んだが、誇張抜きでいま世界一パフォーマンスを見たいアーティストなので肩を落とした。そのショックを若干引きずったまま街に出て、落選したからとわけのわからない理由をブルーグレーのアイシャドウを買う。友だちと待ち合わせてカフェをはしごし、ラーメンを食べて東京ドームへ。NewJeansに会いに行く!

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こんなに大きな声で楽しかった!と言いたくなるようなコンサートはいつぶりだろう。NewJeansはもちろん、オープニングDJの250もゲストのYOASOBIもすべてがすばらしく、何も考えられなくなるくらいすべての瞬間ずっとずっと夢中にさせられた。馬鹿みたいな感想だがいい曲を大きな音で聴けることは幸福だし、音楽って楽しい。NewJeansはティーンエイジャーのフレッシュ感をコンセプトにしたグループだが、彼女たちのパフォーマンスや立ち振る舞いは明らかにプロの仕事であって、その "フレッシュさとプロフェッショナルなパフォーマンス" のバランスに彼女たちの確固とした矜持を感じるほかなかった。アンコールで背中に羽がついた衣装を着たメンバーを見ながら、わたしはなぜかふっと感傷が喉に詰まったような思いがした。でも自分のこのしょうもない感傷なんか何も知らないみたいに、カラッとした歓びにあふれた公演だった。幸せに満ち足りた思いで帰路に着きながら、5人の女の子たちに優しい声だけ届く世界であるように祈った。

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ちなみにわたしはグループ最年長のオンニ(お姉さん)のミンジさん推しで、彼女のふとした行動がいちいちハンサムでその都度メロメロになってしまい大変だった。

 

06/27 木
今日も有給。昨晩の余韻に浸りながらぼんやりして過ごし、15時くらいに渋谷に着く。家でトーストを食べたのに暇つぶしで入ったカフェでまた大きなパンを食べる。あとミントチョコの謎のドリンク。カロリーを思うと背筋が凍る。今日の目的は韓国のバンド、シリカゲル。WWW Xにて。

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体感4割から5割くらいが韓国から来た観客のようだった。フロアに入った時、近くにいた韓国人の子が「うわあ、すごい近い!」と興奮していた。いま韓国で最もホットなバンドと言っても過言ではないのだから、現地ではこんなキャパではもう見られないのだろう。オープニングアクトのmaya ongakuもよく、山や森などの自然のあたたかさとそしてそれらがもたらす得体の知れぬ冷え冷えとした恐ろしさがないまぜになっていたみたいだった。シリカゲルは登場SEもなくさらっと始まった。剛鉄の力強く獰猛なバンドサウンドに身体中に電撃が通ったみたいに痺れっぱなしだった。久しぶりのライブハウスで、開演前はずっとやっぱりスタンディングしんどいな、など思っていたがやっぱりここでしか得られない興奮と歓びがある。

 

06/28 金
昨日のスタンディングで疲れた影響なのかわからないがとにかく眠い。まあ仕事中はいつだって眠いのだが、いつもと比にならないくらいの眠気で何をしたのかよく覚えてない。夜はトリュフォー夜霧の恋人たち』を見た。アントワーヌ・ドワネルのような男の子はどうしようもないのだが彼がモテるのもわかるし、身近にいたら自分も絶対好きになってしまうだろうなと思ったのは18、9歳の頃だったが、気づいたらわたしは彼よりも大人になってしまった。

 

06/29 土
期日前投票に行く。投票証明とトレカの写真を撮って上げるムーブが流行ればいいのになと思う。

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そのあとアップリンクホン・サンス『WALK UP』を見る。作中、主人公が神様を見た話をしていて、わたしもわたしの神様のことを思い出していた。整体に行ったら身体だけではなく顔がすっきりして、いつも老廃物を抱えすぎだろと思った。

愛・忍耐・精神のタトゥーいれたあの人は神様かもしれない

 

06/30 日
蒸し暑さにもうだめだ…となりつつ昼過ぎに神保町へ。彼と街をぶらぶら歩く。目当ての本屋は日曜営業していなかった。清澄白河まで出たあとで歩いて菊川に移動し、Strangersでホン・サンス『映画館の恋』を見る。見終わってから新宿三丁目に出て、タイ料理。飲酒してよく酔った彼と、若者というラベルが剥がれかけつつある我々はこれからどう生きればいいのか、どこに向かえばいいのか、周囲と比べて我々は遊んでばかりで幼稚ではないのだろうか、とかそんな話ばかりしていた。彼は「自分は酔わないとこういう話はつらくなってできないので(素面で話せるわたしは)本当にすごい」と言われたが、それができるのはわたしが普段からそんなことばかり考えているからなのだろう。自分の人生を思って昔から死にたがっているわたしを彼は知らない。彼はわたしのことが好きだろうし、わたしも彼のことが好きだし、決定的な何かが起こらない限りわたしたちは一緒だろう。でもおそらく彼の遠い将来にわたしはいないのだろうなとふと感じ、心の中で暗澹たる思いがどろどろと湧き出るのを感じながらヤムウンセンをつついた。
最寄り駅についたらぬるい風が吹いて、スマホのロック画面を見ると6月30日から7月1日に変わった。こんな思いもリセットされたらいいのにと思ったら涙が出てきた。なんでこんなに苦しいのか自分でもわからなかった。tripleSの"Girls Never Die"を再生し続けたが、わたしは無性に死にたかった。その思いから逃れるように夜の街を歩いて歩いて歩いた。

ビロードの夜にくるまり思春期はウィノナ・ライダーの暗い瞳

恋人は知らないだろう「死にたい」と泣きつつ替え玉頼む私を

今週の一曲/NewJeans "Ditto"