221019

 雲ひとつない青空。無印で買い物をしに外に出ると金木犀の匂いがした。13:00ごろに空港へ向かう。京急赤い電車を見るとわくわくするのはやはり旅行の記憶と結びついているからだろうか。Bluetoothのワイヤレスイヤホンを使うとただでさえ消費の早いスマホのバッテリーが余計になくなってしまいそうなのでゼンハイザーの有線のヘッドフォンを持っていくことに。しかし当時はかなり良いと思っていた音質は今聴くとたいしたことなく、周囲の音もよく入ってくる。むしろそちらのほうが大きく感じることもあるくらいだった。easy lifeの新譜を聴いていたが、あまりにも周りの音を拾うのですべて跳ね返すようなラウドな音楽が聴きたくなり、大音量でSonic Youthを再生する。10代の頃に戻ったような気がする。

 飛行機には何度も乗っているのにいつもチェックインや保安検査にはやたらと緊張してしまう。待合スペースには平日だからか出張の人が多く、どことなくピリピリしたような空気が漂っていた。そうだよな、わたしは休みだけど今日は木曜日なのだった。

 15:55の福岡行きに乗車。空の上から東京タワーやスカイツリーが見えたことがなぜだかとても嬉しかった。機内ではルシア・ベルリンの『すべての月、すべての年』を読む。明日のバンコク行きの飛行機の中でも読むことになりそうだ。西の方がやはり東京より落日が遅いのか、17:30を過ぎてもまだ日が暮れていない。飛行機の中から斜陽を眺める。そういえばこんなにまじまじと夕陽を見たことはなく、太陽が水平線の彼方へ食われるように消えていくのをぼんやりと眺めていた。ロメールの映画のタイトルにもなっている緑の光線を期待したが、見えなかった。福岡にはこれまで二度行ったことがあるが、二度とも着陸10分くらい前にひどく酔って吐きかける寸前までグロッキーになったで酔い止めを飲んだら平気だった。薬はすごい。

 福岡空港にある海鳴でとんこつ魚介スープを食べ、歩いてホテルへ向かう。シャワーを浴び、Youtubeを見たりダラダラしていると22時ごろ友達が来る。興奮のままに話して話して話す。

今日の一曲/Sonic Youth "Mildred Pierce"